インテリアビジネスニュースのコラムのご紹介!
2014年3月25日号より、インテリアビジネスニュースのコラムのご紹介。
業界誌「インテリアビジネスニュース」3月25日に掲載されたコラムをご紹介致します。
テキスタイルデザインの時代が来たことを告知しています。
TDAもこの時代の流れに乗って、会員皆様と進化していけるように致します。
<><><> コラム「底流」 <><><>
・・・デジタルプリントについて・・・
現在のテキスタイルデザインのトレンドは、なんと言ってもデジタルプリントである。
このハイテク機器の進化によって、テキスタイルデザインの世界は大きな変革期を迎えているといっていいだろう。
写真の様なフルカラーで細密なデザインを、小口ロットで、しかもオンデマンドで出力できるこの技術を活用すれば、テキスタイルデザインの在り方自体が変わってくるし、また新しいビジネスモデルも生まれてくる。今はさまざまな事象が同時進行的に動きはじめている状況だ。
ここでデジタルプリントの現状と今後の方向性について、一旦整理してみたい。
まずはやはりデザインの活性化が挙げられる。今年のハイムテキスタイルでは顕著に表れていたが、デジタルプリントを使ったカーテンや壁紙のオンパレードといった状況だった。これまでの商品開発は、生産に一定の数量が必要なため、売りやすい無難なデザインが多くなりがちで、コスト面からもカラー数が制限されるなど多くの制約があった。デジタルプリントによってそうした制約がなくなったことで、デザイナーの欲求が解き放たれようにカラフルで斬新で大柄なデザインが急増した。今のところは若干行きすぎな感じもするが、インテリアビジネスはより活性化していくだろうし、その主役的存在としてデザイナーの地位はより高まってくるだろう。
またその反面で、いわばフェイクもののデジタルプリント製品ではなく、本物を求める声も出てくるはずだ。織りの風合いや素材感を活かした本物志向の商品開発にも、新し可能性が生まれてくるだろう。
こうしたモノづくりという観点の他に、もう一つデジタルプリントの目立つ動向が、オンデマンド性を活用した取り組みである。
これは今号5面で紹介したビジネスモデルのように、ユザーの嗜好に合わせて、デザインをカスタマイズしたり、そのユーザーオリジナルのデザインをその場で商品化して提供するというものだ。現在はデジタルプリント機器メーカーが、主に壁紙市場をターゲットに積極的に働きかけており、サイン・看板業界といったプリンターを持つ業者も参入しつつある。こうした動向をインテリア専門店が、どのようにビジネスに取り入れていくのか、考えていく必要があるだろう。
いずれにしても、この新トレンドが浸透すれば、デザインというソフトの重要性が高まるのは間違いない。それがインテリアを楽しむという文化の醸成につながっていくはずだ。 以上
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