海外通信<ベルギー編>暮らして気づいた住まいのつくり:玄関ドア
海外通信では、海外で暮らす町田ひろ子アカデミーの卒業生が、現地で感じる日々のことをレポートします。
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冬の2大イベントのクリスマスとセールが終わり、静かな季節になりました。今年は今のところ暖冬だけど、でもやっぱり寒いし、日本ような空気の澄んだ青空の日も少ない。その上、日もとても短いため外のイベントも少なめ。
というわけで、今回は家の中の話をすることにします。
暮らして気づいた住まいのつくり<玄関ドア編>です。
ドイツに住んでいたときもそうだったのですが、こちらの家の玄関ドアはオートロックになっています。マンションのエントランスではなく、家の玄関ドアです。
またこのように、ドアの取っ手は外側は回したりすることはできず固定されています。ドラえもんの手みたいです(笑)
外から家に入るときは鍵を挿して回しながらドアを押して開けます。
鍵がないと外から扉を開けることはできない、というのは防犯上はいいのですが、うっかり鍵を持ち忘れて外出すると家には入れません(涙)
室内側から撮った玄関ドアの写真。
室内に入ってからのロックも、外と同様鍵を挿してかけます。そしてドアの外側は木製ですが扉の芯の部分には分厚い鉄板が入っています。なので、見かけよりドアは重いです。
その上、ロックをする時のデットボルトは3カ所。
上下2カ所にこのタイプ。
真ん中1カ所はこのタイプ。
これは1回転でカチッと閉まるのではなく、簡単にロックが外れないようということなのか、ぐるぐると鍵を2回転以上回すことでがっちり奥深く壁に喰い込ませ、鍵がかかるようになっています。かなり回すのでとても面倒です。
また、玄関で靴を脱ぐ習慣がないから可能なのでしょうが、玄関扉は内開きです。
実はこれには防犯上重要な要素が隠されています。内開きということは、ドアの蝶番が室内側になります。ということは、外からドアを容易にはずすことはできない、というわけです。
このことは、外務省のホームページの在ベルギー日本大使館が作った安全の手引きの中にも書かれていて、
”鍵は鍵山の多いもので扉の両面に鍵穴があるもの(両面シリンダー)、かんぬき(デットボルト)は長いもので、1つの錠前に対してかんぬきが複数箇所設置されているもの(マルチロックポイント)が理想的です。”
”扉は一般的に内開きであって、かつ、扉自体に飾りガラスや明かり取りガラスが付いていない方が理想的です。”
というように、家探しの重要なポイントともなっています。
日本も玄関の防犯対策はいろいろなされているとは思いますが、オートロックだったり、ドアをはずされにくいよう内開きだったり、1度で鍵が閉まらずぐるぐる回さなければならなかったり、と、日本と比べると「そこまでしなくても・・・」なこちらのつくり。
私の住んでいるところは、ココまでしなければ危ないところ!?と思いつつ、日本の平和を幸せに思い、それがいつまでも続くことを願う今日この頃です。
引用・参考サイト 外務省 海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/manual/bergium.html
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東京校卒業生 増子晶子
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